篠原歯科医院 3代目院長 小菅栄子です。
当院は、女性医師ならではの審美的な目線と、
25年にわたる臨床実績・技術をもって皆様の歯の健康をお守りします。
地域に溶け込み、患者さまのご要望・ご期待にお応えすることで、
1人でも多くの方に素敵な笑顔になっていただきたいと心より願っております。
これからも、「志」と「技術」の両面で常にハイレベルを目指し、
スタッフ全員でのチーム医療を心がけています。
どうぞお気軽にご相談ください。
神奈川歯科大学 歯学博士
他に、法医学会、法歯科医学会、日本歯科放射線学会などで発表、報道多数
日本歯科放射線学会、日本法医学会、日本法歯科医学会、日本臨床歯科補綴研修会、JIADS(ぺリオコース、エンドコース)、他
【内容紹介】
●第I部では,東日本大震災の全体像を知るために役立つ「現場活動」とその分析についてなど災害の概略を解説しています。
●第II部では身元確認作業の具体的な流れ(ワークフロー)について,各地域で起こりうる災害等の大規模身元確認に備えるための情報を満載しています.歯科医師による歯科記録の採取(デンタルチャート,口腔内写真,歯科エックス線画像等)について解説し,災害時のみならず平時にも重要な歯科情報を活用するために必要な「歯科診療情報の標準化」についても記載しています。
【目次】
はじめに~俯瞰する視点の重要性
第I部 大震災における身元確認の記録
第II部 身元確認のシステム化
大切な人が身元不明のままでもいいですか?
平時から身元不明死体数が多い日本。
大規模災害に対応できない貧弱な身元確認体制。
日本から身元不明遺体を減らすために出来ることとは。
【内容紹介】
東日本大震災の身元確認作業では、過去の大きな事故や災害の反省点はどれだけ活かされていたのか?
東日本大震災で実際に身元確認作業を行い、日本の身元確認体制に危機感を覚えた女性歯科医師9名は、平時および有事における身元確認の精度と身元判明率の向上のためにJUMPジャンプ(Japanese Unidentified and Missing Persons Response Team:日本身元不明・行方不明者対策チーム)というチームを結成した。
日本がこれまでに経験してきた日航機墜落事故、阪神・淡路大震災、東日本大震災における身元確認作業をふり返る。
30年以上前から改善されずに繰り返されてきた歯科所見による身元確認における問題点とは。
そして、これまで語られることのなかった身元確認作業に従事した歯科医師たちの声を発信する。
世界有数の自然災害大国といわれる日本で、大切な人が、そして自分自身が絶対に身元不明にならないと思いますか?
【著者プロフィール】
JUMP(Japanese Unidentified and Missing Persons Response Team:日本身元不明・行方不明者対策チーム)
斉藤久子(さいとうひさこ) 1968年生まれ.鹿児島大学歯学部卒.医学博士.千葉大学大学院医学研究院法医学教室 准教授.
咲間彩香(さくまあやか) 1982年生まれ.日本大学歯学部卒.医学博士.千葉大学大学院医学研究院法医学教室 特任助教.
勝村聖子(かつむらせいこ) 1975年生まれ.鶴見大学歯学部卒.医学博士.鶴見大学歯学部法医歯学教室 講師.
熊谷章子(くまがいあきこ) 1969年生まれ.岩手医科大学歯学部卒.医学博士.岩手医科大学歯学部口腔顎顔面再建学講座 特任講師.
岡久美子(おか くみこ) 1983年生まれ.北海道医療大学歯学部卒.医学博士.旭川医科大学歯科口腔外科学講座 助教.
岡 広子(おか ひろこ) 1978年生まれ.広島大学歯学部卒.歯学博士.広島大学大学院国際歯科医学連携開発学 特任講師.
大林由美子(おおばやしゆみこ) 1957年生まれ.立命館大学経済学部卒,松本歯科大学卒.香川大学医学部歯科口腔外科 准教授.
佐藤真奈美(さとうまなみ) 1959年生まれ.日本歯科大学新潟生命歯学部卒.佐藤歯科医院 院長.宮城県歯科医師会 広報担当常務理事.
小菅栄子(こすげえいこ) 1971年生まれ.神奈川歯科大学歯学部卒.歯学博士.篠原歯科医院 院長.群馬県検視警察医
2014.04.09
4月号の婦人雑誌プレシャスに警察歯科医の働く女性として取り上げていただきました。
プレシャスオフィシャルサイトはこちら→https://precious.jp/
2014.10.17
当院の小菅栄子が上毛新聞に掲載されました。
5月10日、ことしも真っ白なカサブランカが、仏壇を彩った。小菅栄子さん(42)=高崎市中居町=の父で、2010年に亡くなった篠原瑞男さんの命日に毎年届く花だ。贈り主は29年前のあの日、日航123便の機長を務めていた高浜雅己さん=当時(49)=の妻の淑子さん。歯科医としての研究の出発点になった大切な出会いを今でも鮮明に思い出す。
事故当時は中学生。遺体の身元確認作業に携わっていた歯科医の父が夜な夜な帰宅するのを待ち、見つからないように階段の上からのぞいた。普通ではない臭いが鼻を突いた。とんでもないことが起きていることは想像できた。
歯学部生になると、警察医の父のかばん持ちとして検視現場に同行。卒業後、自身も県内初の女性警察医になった。「遺体を早く遺族に返す」という使命感とプロ意識を、父の背中から学んだ。
2002年夏、人生を変える出会いがあった。父と慰霊登山をしていた時、偶然一緒になった高浜さんからこう打ち明けられた。「たった5本の歯だけで、主人とわるのですか」
予想外の言葉だった。先輩歯科医たちがあの事故で、歯の身元確認が有効で画期的だと実証していたし、後輩として誇りに思っていた。しかし、事故から17年たっても肝心の遺族が苦しみ続けている現実があった。
後日医院に招き、確認の方法や確実性を説明すると、高浜さんの目から大粒の涙がぽろぽろとこぼれた。「胸のつかえがとれました」。後日届いた手紙に書いてあった。
「歯科医として遺族の役に立ちたい」。この時の気持ちがITを使った身元確認技術研究の原動力だ。歯科情報がより客観的なデータになれば、迅速な身元確認にも。検視する側の負担減にもつながる。東北大との共同研究は国内外で注目された。
ことしもまた、初心に返る日がやってくる。父の墓に「行ってきます」と言ってから、機長に手向ける花を持ち、子どもたちや研究仲間と一緒に頂上を目指す。上に行けば、高浜さんとも会えるはずだ。
指紋やDNA型などと並んで遺体の個人識別に有効とされる。事故当時は歯科医が遺体を調べ、紙媒体のカルテやX線写真と手作業で照合したが、小菅さんらは大規模災害に備え、デジタル化したカルテやX線写真をコンピュータで自動照合する技術を開発。現在は情報の形式を合わせる「標準化」の研究に取り組む。